毎週木曜日の早朝、四条大宮の太鼓センター音楽スタジオがひときわにぎやかになります。

この日は、シニア和太鼓チームの定期練習日。
集まったメンバーは、さーちゃん・せっちゃん・さくらちゃん・きむちゃん・マリリン・みっちゃん・ふたちゃん。それに、太鼓センター代表の東宗謙（ひがしむねのり）氏と講師の西澤さん。

最高齢はマリリン82歳から、最年少は東代表69歳まで。
元気なじじぃとばばぁで結成しているから、その名も『ジトバーズ』。
もしかしたら日本一ご高齢の和太鼓チーム！？

準備運動早々、息が上るどころか冗談が絶えません。
「こないだより、膝がよう曲がるようになったな。」
「写真うつる思て、はりきって法被着たら動きにくいわ。」

キビキビと和太鼓を設営すると、いよいよ演奏練習が始まります。
ドンドコ、ドンドコ、リズムに乗って、息もピッタリに太鼓から太鼓へと躍動する皆さん。
決めのポーズも勇ましく、とてもご高齢とは思えない目を疑う光景です。

「清流のぼり打ち」「てんころ太鼓」「Together」、それぞれ表現の違う三曲を、体重移動もしっかりと、全体の流れ、ソロパートなど節々確かめながら演奏してゆきます。

この歳になると、みんな物忘れの天才。新しい曲を覚えるのも大変。
年末には、皆で合宿をして、朝の9時から練習を始めて、夜の12時まで飲み明かして親交を深めたそうです。

正月返上で練習して、やれば出来る！　と自信を深めたメンバー。
誰かがガンバルとみんなガンバル！　仲間意識が深まるのも和太鼓の醍醐味。

介護施設での慰問演奏では、太鼓のリズムもさることながら、同じご高齢とは思えないハツラツとした笑顔から、元気を貰う方も多いのだとか。
「あの時、乙女やてほめられた。」「金屏風の照り返しのせいやろ。」
そんな和気藹々とした皆さんの次なる目標は、夏までにもう一曲覚えること。
『ジトバーズ』の皆さんの夢や目標に年齢制限はないみたいです。

和太鼓は「人が元気に生きる力になる。」そうお話される東代表。
『ジトバーズ』のパフォーマンスを観ていると、本当に元気になりました。