東山区の名刹 臨済宗建仁寺 塔頭（たっちゅう）のひとつ禅居庵。こちらにお祀りされている摩利支尊天（まりしそんてん）は、地元では「摩利支天さん」と呼ばれ、親しまれています。全国的にも、開運勝利のご利益を授けていただけるとして、「日本三大摩利支天」の一つに数えられています。
七百年近くも昔に、禅居庵のご鎮守として元の国から招来された摩利支天さんは、サンスクリット語で「陽炎（かげろう）」を意味するのだそう。陽炎には実体がないため、捕らえられたり害されることもないところから、戦国武将の間で摩利支天信仰が広がったとされています。
摩利支天さんは、七頭の猪の上に座しておられるお姿で表されており、そこから境内に多くの狛亥が祀られています。古来より開運勝利のご利益、また亥歳生まれの方々には守り神として、篤く信仰を集めています。

●新年祭　2019年1月10日（木）11時～　
正月三が日に、五色大鏡餅が奉納された尊天真前にて、大般若経全六百巻の修法転読、ご参詣者皆様の新年の家運隆昌・万難潜消、所願成就などを祈願する法要が営まれます。
向かい隣りの京都ゑびす神社（元建仁寺のご鎮守）さんの「十日ゑびす大祭（初ゑびす）」の日でもあり、四条通までたくさんの屋台が並び、とても賑やかな初詣となります。
摩利支天堂もこの日は夜間参詣できますので、ご家族やお友だちと一緒に、新年の開運・所願成就をご祈願されてはいかがでしょうか。