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龍大文学部学生さん版「書を捨てよ、町へ出よう」の取り組み(2)

~龍谷大学「文学部プロジェクト実践発展演習II」の「最終発表」を聴いてきました!

「香を利 -香りが導く利の旅へ-」グループの発表
「香を利 -香りが導く利の旅へ-」グループの発表
七条大宮の龍谷大学大宮学舎を再び訪れた「まいぷれ」編集部。
前回は6月、ゼミクラス「文学部プロジェクト実践発展演習II」で、春から学生さんたちが取り組んできた「取材」の「中間発表」を聴きに行ってきました。そのときの詳しい様子はこちらから。

このゼミクラスでは、3つのグループに分かれ、それぞれがテーマを決めて「地域」のなかで取材を行い、最終的に「マップ」に取材結果を落とし込みます。
中間発表から約1ヶ月。今回はいよいよ「最終発表」の場。
どんな成果がもたらされているのか、楽しみにしていました。
そして今回「まいぷれ」は、なんと「講評」という役割をいただきました! お役目重大です、心して出向かせていただきました。

今回の会場は東黌(とうこう)という建物の2階スチューデントコモンズ。明るく開放的な場所です。

3つのグループのテーマをおさらいすると、

①香を利 -香りが導く利の旅へ-(「香り」がテーマ)
②擬洋の国へ -fall in-(「擬洋風建築」がテーマ)
③下京×銭湯力(その名の通り「銭湯」がテーマ)

ギャラリーはというと、ゼミの高田先生、アシスタントの滋野先生はもちろん、同じ講評者の立場では京都市の方やオンラインマップを手掛けるStrolyの方々の姿もありました。
全体進行を担当された滋野先生
全体進行を担当された滋野先生
教え子の発表をあたたかく見守る高田先生
教え子の発表をあたたかく見守る高田先生
それぞれのグループの代表者が集まってじゃんけんで順番を決めました。
一番手は3班、下京×銭湯力です。

■「下京×銭湯力」班
下京区では簡易宿泊施設の増加に伴い、銭湯のインバウンド集客も増えているのだそう。そして、下京区内には11軒の銭湯が残っている、ということでした。
そのうち10軒を取材し、なかでも2軒のとくに彼・彼女らがおもしろいと感じた銭湯に的を絞って、詳しく調べてきた様子がよく伝わってきました。
なかには、従来の銭湯のイメージでははかれない、二階建ての、ときにはライブハウスにもなる、野菜販売も手掛ける、そんな銭湯もある、とのことでした。

◇銭湯の魅力
 ・魅力はお客さんがそれぞれ見つけるもの。たとえばお湯に浸かって思考の整理をするひと、地元民同士の交流の場など、ひとによって銭湯に見出す価値は違うということ。
 ・時代のニーズに合わせ、銭湯も変化していく。

銭湯班は「課題」も見つけてきていて、後継者問題だろうと仮説を立てていたのに、じつは改装費・維持費が高くて続けられないというのが実態だ、と発表していました。
そして、その「課題」に対してどう対処すればいいのか、というアイディアも持っていて、そこに未来への展望を感じました。

■「香を利-香りが導く利の旅へ-」班
このグループは下京区に「香り」の視点から迫りました。
取材対象として取り上げたところは、王道のお香屋さん以外に、空き家を活用した焙煎珈琲のお店、スパイスカレーのお店、老舗漬物屋さんなど。
お漬物屋さんについては、浅漬け、醤油漬け、糠漬けなど、種類の異なる漬物はそれぞれ香りも異なるという気づきを発表していました。それ以上に、まず「漬物ってどんな香りがするのだろう?」と最初に彼らが考えた、その視点がおもしろいと思いました。

◇「古書店」の香り?
 ・「古本」にも香りがあるのでは、という視点が、まずもってユニーク。

講評では、学生さんならではのラベリングができたのでは、といったアドバイスも飛び出していました。着眼点がおもしろかったですし、どうまとめるか、どう結果として落とし込めるか、というところを今後期待したいと感じました。

■「擬洋の国へ -fall in-」班
いわゆる西洋風近代建築に焦点を当てたのがこのグループ。なぜ?という問いには、「京都らしいというと一般的には和風をイメージするけれど、京都には伝統と革新両方の文化があり、建築物でも町家もあればモダンな西洋風の建物も残っており、そこに興味を持った」という説明がありました。テーマに選んだワケがよくわかりました。
有名なカフェから旧二条駅舎、書店など取材対象は多岐にわたり、「一貫性がなかった」という自省もあったようですが、多彩な視点、豊かな取材内容は魅力をよくとらえていて、発表に引き込まれました。

◇擬洋建築における課題
 ・「失われてゆくもの」に対する課題意識をどう持つか。
 ・取材を通じて得たものを、人々にどう捉え返すか。

「最初からもう少し掘り下げることができたらよかった」という反省もあったようですが、やってみてわかることもあるのだということがわかったのは、成長できた証であるのは間違いありません!

※Strolyさんマップはこちらから見ることができます。文学部高田ゼミ生さんたちの努力の賜物を、ぜひご覧ください。

◆取材協力◆
龍谷大学文学部 准教授/文学部プロジェクト実践発展演習II 主任担当 高田文英氏、文学部プロジェクトアシスタント 滋野正道氏、受講生のみなさん
ゼミ生のみなさんの汗と涙の「成果」はこのマップ上に! 
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